中国元の時代、ペルシャ商人の手によって、シルクロードを経て中国に伝わったとされる。その後さまざまな改良がなされ、中国を代表する民族楽器になった。
日本の楽器「胡弓」に似ているため、日本では「胡弓」という名で呼ばれることも多いが、中国では「胡琴」と呼ばれている。
「胡琴」には、二胡、高胡、中胡、板胡、京胡などいろいろな楽器があり、その中でもっとも親しまれているのが二胡。
二胡は中国のバイオリンとも呼ばれている。バイオリンと違って指板がなく、二本の弦の間に弓が挟まっている。弓は竹に馬の尾毛を張ったもので、毛の表、裏面とも使用する。
紅木や黒檀、紫檀などで作られ、長い棹の根元に共鳴胴があり、ニシキヘビの皮が張られている。
弦の振動が駒を伝わり共鳴胴に響き、独特の音色を作りだす。
音色はやわらかで表現力に富み、独特のヴィブラートをかけることにより、東洋的な雰囲気を醸し出す。
人間の声にもっとも近い楽器とも言われている。
二胡は紫檀、紅木、黒檀、花梨木などの堅い木材で棹や筒などの本体が作られており、筒の前面にはニシキヘビの皮が張られています。
ちなみに、ニシキヘビはワシントン条約に該当しているため、中国で安く手に入れても、中国政府が発行する証明書を入手しないと国外に持ち出しできません。
弓は竹と馬の尾の毛でできています。二本の弦の間に弓毛を挟み、弓を左右に動かしながら弦に擦りつけることで発生させた振動が、駒を伝わり皮が震え、筒の中で反響して音が出ます。
中国、主に漢民族の間でメジャーな民族楽器です。
ですが、中国発祥の楽器ではなく、
紀元前にインドあたりで発生した弦楽器が、シルクロードを通って伝来したであろう
というのが現在有力な説です。
ちなみに、ヨーロッパに広まったものが、今日のヴァイオリンになったそうです。